事業承継と弁護士関与(2)帯広信金レポートの分析

そういうことで、事業承継の問題について情報収集をしてみる。

手始めに、地元の金融機関である帯広信用金庫が最近集計したアンケートの結果を眺めてみることにした。

帯広信用金庫 事業承継実態調査レポート(PDF)
http://www.shinkin.co.jp/obishin/whatsnew/20180704_jigyosyokei.pdf

 

着眼点

このレポートでまず特筆すべきは有効回答率の高さである。

この種のアンケートにしては大変な回答率であり、地元金融機関の面目躍如であると思う。なお、全く本題とは関係がないが、同信金の卓越した情報収集能力は結婚紹介業などにも活用されている。

内容の点について着眼すべき点は、次の回答結果である。

Q:相談相手はいますか?

A:いる 59.60% いない 40.40%

続いて、次のような回答結果がある。

Q:相談相手は誰ですか?

A:税理士 246 弁護士・司法書士 9

 

税理士の圧倒感

ということで、このアンケート結果からは、「4割の事業者は相談相手がいない」ということと、「相談相手がいるとしても圧倒的に税理士である」ということが分かった。

もはや弁護士の出る幕はなさそうである…。

ただ、それならこの問題は税理士に任せておけば良いですね、ということでは身も蓋もない。実際的には、それでは済まないことがあるから困るのである。

そこで、次稿以下、そのあたりの問題を論じて行くことにしたい。

(つづく)

 

 

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