公聴会の感想など

日弁連会長選挙の公聴会(札幌)に出ましたので、感想書いておきます。

主流派vsそうでない人

今回の会長選挙の立候補者は2人であり、どうみても主流派の渕上候補とこれで3回目となる及川候補の一騎打ちということになってます。そういう状況ですので、立場の違いも明確で、継続路線の渕上候補と色々変えようという及川候補の違い、ということになります。

札幌の公聴会は前回も出ていますが、今回は人が少なかったですね。総本山の副会長を務めたクラスの重鎮の先生方はいらっしゃるのですが、それも前よりは少なかったようには思いました。

最終演説の件

渕上先生は、最終演説の内容が余り力が入ってなくて「当選したら頑張ります!」程度の話になってました。詳しい時間は計ってないですが10分もなかったと思います。さすがにちょっと…と聞いて思ってましたが、その場にいた他の先生も同様の感想だったようで、そのような印象は私だけではなかったようです。

及川先生の最終演説は良かったですね。ご自身のお仕事の経験を踏まえて何をしたいのかということが述べられていました。昔は借金苦の問題でよく人が死んだものですが、そういった時代のことも述べられていました。私も、わずかですがその時代は見てましたので、日頃やる気出ないことが多いんですが、もうちょっと自分の仕事の価値は認めて頑張らなきゃなあということは思いました。

まとめ

そういうことで、主流派は余裕の選挙戦と認識しているんだとは思いました。まあ、それはそうなのでしょうけれども、選挙の時から油断してると後々何か起こって足元すくわれるぞと思いました。主流派が足元をすくわれたらざまあみろ、なんて話では終わらないのです。主流派ではない人も含めて多くの会員にとって良いことはありません。

例えば、自分たちの政策を政治に接近しながら実現しようという方針(渕上候補の応援演説はまさにそういう内容の話だった)は、今の政権与党の枠組みが何となく長期化している情勢下ではそれなりの意味はあるのだろうと思うのです。しかし、例えば「維新が政権握って橋下徹が法務大臣に就任した」みたいな状況になった場合どうなるでしょうか。彼らの従前の態度からすれば、弁護士自治に対する攻撃を当然のように始めるでしょう。そのような局面で政治との距離感を見誤った場合、日弁連は瞬殺されます(断言できる)。そして、特定の政党や人間とは関係なく、同様の事態はいつでも起こりうるのですから、主流派は緊張感が足りないんじゃないでしょうか。そんな懸念を強く感じた公聴会でした。

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