城跡と裁判所(27)高知地方裁判所

少し前の話ですが高知城を訪ねていますので、その際のことについて触れたいと思います。

高知城も天守が現存している城の一つであり、現在に至るまで地元の方々の多大な努力によって建物や石垣が良く維持されています。

天守のあるところから高知地裁を見ると、こんな感じで庁舎の裏側が良く見えます。

城の隣に裁判所、という立地になっていることが、城に登るとはっきり分かる様子になっています。右隣は検察庁です。そして、この写真には写っていませんが、左隣に高知県庁が所在しています。

さて、高知というと自由民権運動の根城でもあり、高知市内には自由民権記念館という施設があります。

訪ねてみると、「じゅっぴー」という名前のゆるキャラがお迎えしてくれます。ただ、自由民権運動って結構人が死んでいるので、ゆるキャラで語れるようなゆるい話ではないようにも思うんですが…。

明治期の高知からは植木枝盛や中江兆民といった偉大な思想家が出ており、現代から眺めても彼らの先進性には驚かされます。いかなる土壌からこのような人々が生まれたのかということは気になりました。

そして、自由民権運動は板垣退助という大物政治家も産み出しており、高知城内にはその銅像が立っています。撮った角度が悪過ぎて顔が映っていませんが、これは板垣の像です。

「板垣死すとも自由は死せず」で知られる件で、暴漢に襲撃された板垣の介抱に当たったのは竹内綱、つまり吉田茂の実のお父さんでした。そしてその孫は…と辿って行くと、自由民権運動の流れは今の政界のかなりど真ん中にも受け継がれているはずなのですが、はたしてその精神はどこへ行ったのやらと思ったりすることがあります。

ということで、高知の歴史を見て歩くというととにかく竜馬!というイメージではあったのですが、それ以外の見どころもあって少しもがっかりしないということを知ることができ、大変有意義であったと思いました。

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