臨時総会の結果
平成29年3月3日、日弁連の臨時総会がありましたので、弁護士会館に行ってきました。
結論からいえば、提出された議案(預かり金口座規制・依頼者見舞金・少年、刑事の特別会費減額・法律援助基金の特別会費減額・会長選挙・処置請求・総会定足数)は、全部可決されて終わりました。
精密採決を行った議案についての票数は次のとおりでした。賛成票が圧倒しているようにも見えるのですが、出席者数で言えば全自然人会員1の数の3分の1を下回っていますし、反対する単位弁護士会2の数も少なくありません。
- 第2号議案(依頼者見舞金)
賛成9848・反対2679・棄権88
このうち弁護士会の票は、賛成37・反対14・棄権1 - 第8号議案(総会定足数)
賛成9814・反対2179・棄権37。
このうち弁護士会の票は、賛成34・反対16・棄権2
委任状騒動
さて、今回は大変な騒動が勃発しました。
総会に関する情報収集に鋭意努めていた当職は、開会後間もなく、「委任状が少なくとも3通変造されている」という爆弾が投下された状況をキャッチしました。
なるほど、確かにフェイスブックに上がってきた写真を見ると、委任状上の受任者の表示が東弁会長の印で訂正されて書き換えられています。しかも、書換後の受任者の名前は東弁の前会長です。
単位会の会長は委任状の認証はしますが、既に記載されている受任者を変更する権限はないはずです。そこで、1号・2号議案を審議している最中に、問題があるから委任状を調査しろだとか、総会を無効にしろとかという意見(動議?)が出てきました。
ただ、これらの意見については、議長は取り合わず、何事もないように最後まで手続が進行しました。
雑感
委任状の変造騒動については、全部一任の委任状の扱いが従前から適当だったのではないか、という気がしています。
どのような原因であるかどうかに関係なく、人の代理を仕事としてやっている弁護士が委任状絡みのトラブルを発生させるとかまあ本当にお粗末なことをしでかしてくれたなあ、というのが率直な感想です。
全体として、委任状騒動の件も含めて、緊張感を欠いた総会でした。委任状の数で既に結論は決まっているからでしょう。妙なところで笑いが出たり、参加していた一人としては気持ち悪かったです。
「9時何分の新幹線で大阪に帰れないから議事を進めろ」という趣旨の意見を述べた人もいましたが、重大な議論をしているのに、大阪の人帰られへんとか言うてる場合か3、と思って一人でカチンと来てました。
議案は全部通りましたが、この先の連合会の運営が思いやられる結果であったと思います。僭越ながら、大変心配です。